病を得る、という経験は私に大きい変化をもたらしたと思っている。
見た目には、もうほぼ何の差し支えもないのだろう。
実際、体を動かすことに痛みはもうほとんど感じない。
季節的に身体が冷えるので、たまに引き攣れるような感覚はある。痛み止めを使うことは減った。
めまいと頭痛、肩こり、不眠は引き続き、ただしこれは以前からある更年期的な症状で、これも対症療法で投薬コントロール。
今は心の問題が大きい。
他人と接するのが苦手になった。億劫だし、たまに怖くなる時もある。
賑やかな場を煩わしく感じることも。
自宅療養しながら少しずつ社会復帰、ただ私の仕事は基本、人前に出ること。
自分を作るし、装うことで成り立っている。
そんな時に幾つか、自分の心が試されるようなシーンが続き、疲れてしまった。
特に、苦手なシチュエーションがある。他人の心を推し量ることを強いられる場面が、本当に駄目、疲れてしまう。
どうして良いか分からず動揺して、やる気を失ってしまう。
あるいは、他人から向けられる一見悪気のない軽口で、かなりショックを受けてしまうこともある。
心身元気で健康なら、気にも留めないようなことなのだろう、しかしこれが今の私には堪える。
たまたま最近ネット記事で読んだのだけれど、とある がんサバイバーYouTuberさんが、闘病中はチャンネル登録者数が増え続けて、寛解した途端激減したとか。
まあ他人の病気など、深刻な状態でなければ話のネタに過ぎないわな、と皮肉っぽく考えもする。
気に病む状態が続くと、目眩や頭痛が増して、不眠や食欲不振に陥ってしまう。
これって立派な?心療内科案件なのかも。
病気が判明して手術の必要があるととわかった時にパニック状態で、病院からは精神科受診の必要があるか尋ねられたけれど、そういう激烈なのじゃなくて、じわじわ蝕まれていく感覚。
所謂くよくよとしてしまう、暗い考えを延々とぐるぐる巡らせてしまう。
音楽の場に復帰して他人と接する以上、自分の心が傷つくリスクは避けられないのだけれど。
そして確かに、純粋に演奏している場では楽しい気持ちもあるし、救いも感じている。
気心知れた仲間も確かにいるし、一緒の時間に安心するのも確か。
音楽の場を、避けるべきではない、順応する必要もある、と直感的に思っている。
心から楽しくて充実した本番の後は、身体は痛んで疲れていても、心が軽い。めまいが起こらない。めまいと頭痛は、本当にストレス由来だと思う。
幸いにして、カウンセリングというひとつの解決方法のきっかけをもらったので、試してみようと思う。
もっと自分を大事にして、自分の心が楽しむことを優先したい。自分にとって本当に大事なことにフォーカスしたい。
そうすれば、楽に楽しく生きられるんじゃないか、とぼんやり考えている。
カウンセリングの専門家からは、「自分で自分を撫でてあげるだけでも、気持ちが楽になりますよ」と教えてもらった。効果あると思う。
病気わかる前にやりたいと思い描いていたことが幾つかあったのだけど、今はとりあえず先送りにした。地元での活動と自分のバンドでの目論見、など。
私はまた、周りとうまくやっていけるんだろうか。不安ではある。
それにしても…時々下半身にところどころぴりぴりする軽い痺れたような痛みがあるのは何やろうか…気になる。リンパとか関係してたら、ちょっと嫌やな…
そうそう、傷口からちょっとだけ飛び出て尖っていた糸、先週くらいからだんだん柔らかくなって、昨日取れました。本当に今の医学ってすごいな。。。
そんな明日は、私にとっての新年おめでとうの日。