rappappanekoの日記 スピンオフ

「rappappanekoのらっぱ日記」番外編/闘病記

心を大切にする

心と体は繋がっている、と実感している。

ふと気がつくと

落ち込む 思い悩む

寝られない 食べられない 動けない

やる気が起きない 頭痛肩凝り腰痛の頻発

体の動きが鈍くなる 日々の言動が進まない

落ち込む 思い悩む

の悪循環、良くない無限ループ。

 

この1月〜3月は、現場のらっぱ仕事はレッスンのみに絞って、文化芸術補助金や税金関係のデスクワークに集中した。

一日一度はらっぱに触る。これは続けている。コンディショニングでもビルドアップでもないし、ターゲットとする日にちや曲目があるわけでは無いので、全くの気休めに過ぎないけれど…

仕事の量を減らしても普通に日常生活を送るのは難しくて、1月中旬下旬の平日はほぼ寝込み、2月も週に2〜3度は寝起きが悪く、横になる時間が多く。

 

3月になり日照時間が長くなり気温も緩やかに上がってきて、ようやく不調の度合いは軽く、回復も少し早くなってきた。

やはり睡眠の質は良くないものの、食欲とウォーキング時間は少しでも上向きになってきたかも。

気力が出てきて家事を、時間をかけながら取り組む日も少しずつ増えてきた。

それでも夕方から夜にもう疲れてしまう日も多く、2〜3日外出が続くと1日休みたい気持ちになる。

眠った感がない日が、とても辛いし苦しい。

 

心の動きと頭の働きに不調がダイレクトに、仕事に差し支えてるな、と度々感じている。

私の仕事は個人事業でマルチタスクな作業が多いのところを、心身の状態が悪いとここまで能力が落ちるものかと思う。集中力、耐久力、いろいろ落ちていて踏ん張れない。

決断力が鈍っている。スケジュールなどの判断を迷って、時間がかかってしまう。たびたび忘れものをしてしまうのも気にしている。

勘違いや思い違い、見間違いが増えた。特に、日時や金額など数字に関することが元々苦手なのだけれど、間違えて認識していることが多い。

現状自分でできる対策として、手書きでメモすることで、今のところ深刻な失敗にはつながっていない。何か勘違いでパニックを起こしていないか、時間をかけて確かめるようにもなった。

それでも最近、ちゃんと出来ているのかどうかどんどん不安になってきている。そしてとにかく作業効率が悪く、いちいち時間がかかるのだ。

 

考えを巡らせている時に不意に、動悸を速く大きく感じたり、胸あたりが苦しく息苦しいように感じたりすることがある。

人と話している時やテレビやラジオが点いている時に、急に聞こえている言葉が耳に入らなくなったり、視界の焦点が合わなかったりする感覚がある。

以前不調の時に経験した、家や部屋の鍵をかけたかどうかをすぐに忘れてしまう現象も。何度も戻って確かめるし、駅まで行ってから気になって戻ったりもする。

 

自分でもコントロール出来ないのが、気になることを考えたり口に出したりする時に、突発的に涙が出てくること。感情的に昂るのが瞬間的過ぎて、自分で対処しきれず。独りの時は良いとして、人前の場合その場を立ち去ったり、何かで紛らわせたりが間に合わない!

これがほぼ毎日起こる。時間帯は夢を見た寝起きの時や、夕方から夜にかけてが多い。

この現象はかなり人間関係上困っている。相手方にだってわけわからないだろうし、困らせてしまう案件。そして私もかなり表に出さない努力をしている。いろいろと飛び出さないように押し込めている感覚。

 

人との対面での会話が難しい。

特に苦手意識のある人物や馴染みの無い方とは、目が合わせられなかったり表情が固まってしまったり、会う予定の時間が近づくと不安感で居ても立ってもいられない感覚になり落ち着かない。

人が多く集まるところにも、嫌悪感が起こる時がある。

SNSも、かなり控えている。気晴らし程度かな、処理能力と速度が落ちているので、わざわざ自分から情報を増やしにいく気分になれない。

そんな感じで、年明けからこっち、知っている人知らない人限らず、人と会うことをいつもより控えている。

 

食事に興味が無くなり、体重が落ちた。この1ヶ月に2〜3㎏程度なので、まだ許容範囲か。

時々、食べているものの味がしなかったり匂いや風味を不味く感じる。空腹を感じていても、少し食べるともう飲み込めなくなったり。

これも春の気配で少し持ち直しの傾向。美味しいものを作って食べる意欲は、気紛れに戻ってくる時がある。甘いものやハッキリした味のものを食べたくなる時がある。

 

そして何より…音楽のことを考えることが激減した。ほとんど無いと言っていい状態。こんなん音楽家ちゃうわな…。

楽器を吹いている自分の心と体の動きのイメージから、すっかり遠ざかってしまった。

今まで、らっぱがよく鳴る感覚に救われていたんだな、とつくづく感じる。

何か大事なことを忘れてしまった、失ってしまったような気分。

 

そして自分の存在感の希薄さ。

自分を価値の無い存在だと思う、自分がこれまでやってきたことに意味が無いと思う、その空虚さ。

世の中が未曾有のウイルス感染の影響から脱して動き出している中、独り取り残されていると感じる孤独感。

 

このスピンオフ闘病ブログを読み返してみると、自分で感じて覚えているより早くの時期、昨年11月ごろから手術の影響とは別に、心身調子が下がっていたよう。

そういえば、本番の前の日に練習や準備をしていて、緊張しすぎと、考え疲れしてしまって、いったん諦めてとりあえず寝てしまうことも何度かあったな…

よく、うつ状態は冬場に顕著になる、というのも関係しているのかもしれない。

 

昨年の初夏の頃までは確かに、私は幸せだったような気がしている。

今は、幸せではない。

「私は不幸せだ」ではなく、「私は幸せではない」と感じている。

あんなに楽しかった日々に、戻りたいと思う。

腹部を真っ二つに切った手術の傷跡を見るたびに、もう二度と戻れない、失ったものは取り戻すことができない、と思って絶望してしまう。

 

ここ2、3ヶ月は時間も気持ちも余裕が無くて落ち付かず、情報をリサーチはしていたけれど具体的な対策が打てずにいた。同じような経験をしている家族友人からは、親身にアドバイスをもらった。

とにかくこのしんどい状況をなんとかしたい一心。これから、心療内科とカウンセリングにかかると決めた。

心療内科または精神科は、周りの経験者の話を聞いているばかりだったけれど、ようやく実際にかかる目処が立った。

心理カウンセリングは、10年ほど前に試したことがあり。そして昨年末にも機会があって、これは役に立ちそうな感触だった。

 

今まで全くと言っていいほど、意識してメンタルケアしてこなかったのだけれど、自分で今すぐできることとして、とりあえず夕食後は仕事をするのをやめている。

お風呂入るまでにもう少し練習、とか、寝る前までレッスンの準備、とかをやめる。連絡業務も、至急要返信とかやりとりのキリの良いところまでではない限り、ひと呼吸おいて次の日に回す。

これだけで随分気が楽になっているのを実感する。

 

そしてアルコールで気持ちを楽にして眠る、熟睡を期待する、というのもやめることにする。

しばらくは禁酒/断酒。もともと呑めるタイプでは無く、少量で酔うし、毎日晩酌はしない。

酔いにまかせて眠れるには眠れるけれど、結局夜中や未明に目覚めてしまいそれきり起床時間まで眠れず…となってしまうパターンが多い。

日中にスケジュールが入っていると差し支えてしまいそうで、ちょっと怖い。

導眠剤などその時々の必要に応じて体調をコントロールする薬を使っているので、アルコールはやはり禁忌。

 

ここにきて、おくすり手帳の意味が増すな…

これもマイナンバーと連携してもらえへんのかな〜

 

あとちょっと、楽しいなと思うことを気紛れにやってみるようにしている。

ウォーキング、料理、読書、が主なところ。

もうちょっと、“意味の無い” “役に立たない” 楽しさを見つけたいところ。

昨年秋のサッカーW杯と、今春のワールドベースボールクラシックは、大いに楽しんでいる。スポーツは良い時も悪い時も、心に刺激を与えてくれる。

 

とりあえず今は、本番で演奏する仕事を控えているのも奏功している。実質今のところやっているのは、週に数時間のレッスンの仕事のみ。

これまでの音楽人生、基本的にスケジュールが調整できる限り、出演のお話をいただけばほとんど全てお受けするのを、何十年とやってきた。今回のことで数件であってもお断りすることは、決めるまでが難しかった。心苦しかった。

でも握りしめていたものを一度手放すと、本当に驚くほど気が楽になった。次から次へと人前に出て行く緊張感が続くのが、もう耐えられずに限界にきていたんだと思う。

 

もちろん、また元の生活に戻れるかどうかはわからないのだけれど。全くの未知の世界…

ずっと変わらないと信じてきたものが変わる可能性がある時なのだと。

先のことを考えると、不安で仕方がないけれども。

 

年齢が若い時期は心を病むような状況でも、体力や勢いに任せてなんとかなっていたんだな、と思う。

年齢を経て体力が減り、私の場合は女性特有の更年期的な変化も経て、そこへ今回の病で心身ともに負荷が一気に重くかさなってかかった影響が。

知識や経験値は豊かになった一方で、加齢やホルモンバランスと手術痕で、ダイレクトに体の力が落ち、情緒も不安定になって、心の力を補いきれなくなった。というところか。