rappappanekoの日記 スピンオフ

「rappappanekoのらっぱ日記」番外編/闘病記

退院後

9/9

退院、母が迎えに来てくれてタクシーで実家へ。

15分ほど車に揺られて荷解きをしたら、ものすごく疲労感に襲われて、横になって仮眠。

夜には夫も来てくれて、母の手料理で夕食。ひと口づつ嬉しくて楽しくてしょうがない。

痛みと腸の動き、睡眠をきちんと薬でコントロールしたくて、服薬の時間をメモしておくことにした。薬を減らすタイミングや減らし具合を考えていくことになる。

何故か?!脚や臀部が攣る感覚でピリッと痛む瞬間がある。退院で荷物を持って病棟を出る時、家で荷物を整理している時…

 

9/10

母の作ってくれる料理で、食べる楽しみを取り戻している。本当に有り難い。涙出る。

体の痛みは、かなり薄れてきて楽になってきた。

ところが持病のめまいがぶり返してきて、不用意に頭の位置や向きを変えると酷くなる。体の動きがますますスローに。

そして頭が仕事モードにはならない。

退院後初めて、公道での散歩に出る。蒸し暑いこともあって町内を歩いただけでふらつきを感じ、夫と仲良さげに手を繋がざるを得ない(仲は良いんですけど)。

普段らっぱやピアノを触る関係で、爪は短く切る主義。入院中に伸びて気になって仕方なかった…やっと爪を切った。

夕方ごろになると、やはり疲労感。

夜は、何かしら弱気になって、夫を相手にめそめそしている。

 

9/11

めまいが続く。実は入院時に、かかりつけ医で出してもらっているめまい対処の薬を持ち込んでいたのだけれど、入院中に使い切ってしまって、手持ちは自宅にしか無い…

お通じは毎日、朝夕の2回に落ち着きつつある。

食事は美味しくいただいているけれど、やはり少量のみ食べられる感じ。

今日は、自分の企画のリハーサルを、自分抜きでお願いしているので、仕事関係のメッセージやり取りを幾つか。

午睡から覚めたタイミングで、トラッドジャズ界での私の大恩人から電話、とても嬉しい。人生の大先輩から「また楽器は吹けるようになりますから」「良い治療を受けられたのは、本当に運ですよ」とのお言葉を聞けるのが、何よりの励み。

夜は早々と横になるものの、シャワーを浴びようと起き出す。

母といろいろ話す。

退院してから自分の力で、傷と病とこれからの進む道と向き合うのが、辛いのだ。特に、体は癒えつつあり、体力も上げようとしつつ、風呂場で手術痕や体の痩せ様をまともに見て、少なからずショックを受けている…

これでまた、元のように楽器を吹いて音楽でも他のことでもなんでも、働けるようになるのかどうか。

次に楽器に向かい合う時を想像すると、泣けてくる…音が出ないところから始めることになる。

自分はただの“街のらっぱ吹き”で、決して才能や能力に溢れているわけではなく、機会や人に恵まれただけ。それでも、もう二度と楽器に戻れないかもと想像するのも今は辛い。

夫からは「もっと自分を褒めてやったら良い」「今すぐいろんなことを諦めて決めつけずに、意外にスムーズに物事は進むものだから」と。

早寝の近頃としては、ちょっと夜更かししてしまう。痛み止めは追加したが、眠剤を飲むのを忘れた。

 

9/12

すっかり実家でお世話になって甘えさせてもらってしまったし、これからのことが不安でもあるけれど、自宅に帰る。

自宅に残している仕事などいろいろあるので、週末の自分企画はリモートで進行するにしても、一度は自宅に帰らなければならない。

荷造りですっかり疲れてしまう。また通院のタイミングで実家に滞在も予想して、必要そうなものを分けて置いておく。

車に乗せてもらって移動。途中、買物と昼食、トイレ休憩を兼ねて、大型ショッピングモールへ。疲れる…

いつもの所要時間1時間強のところが、3時間近くかかる。

帰ってきて、めまいの薬をすぐに飲んで、横になる。3日間ほどのあいだに、メッセージやお見舞いをたくさんいただいていて、お礼などメッセージやりとりをしながら。友人たちの気持ちや励ましに心温まる。

夕食。自宅に帰って、ひと息。嬉しいし安心するけれど、不安もある。

今日は早めに寝よう。